褒めてくれればうれしいが、否定的だと落ち込んでしまう
ある外資系企業の研修会での講義に生徒からのアンケートをもらうと、半数以上は褒めてくださり、3割の方が普通に評価し、2割の方が否定的だった。そのことで落ち込んでいるインストラクターがいて、相談を受けた。生徒が全員素晴らしい評価をしてくだされば嬉しいし、インストラクターの評価も上がるので落ち込んでいた。
僕は、良い評価は素直に喜べばいいが、悪い評価は分析・検証して何かしらの改善点がないか探るチャンスだと教えてあげた。テキストに改善余地はないか?確認問題に改善余地はないか?講義内容に改善余地はないか?講義の内容に改善余地はないか?ネット環境やパソコンの性能に改善余地はないか?対象とする生徒のスキルチェックが必要では?
こうした改善点が見つかれば、それをレポートして上司に報告するようにアドバイスした。彼の上司からは、生徒に対して威圧的に講義すれば評価が良くなると聞いていると言った。しかし、アンケートは良い評価を上げるように否定的なことが言えない状態をつくることではなく否定的なことを書きやすくすることだと教えてあげた。
もしも、上司から優しく講義しているから、生徒に舐められるのよと言われたら、自分の講義に対する評価を上げようとするのではなく、自分や会社の改善点を見つけるために悪い評価を書きやすい環境を創るのが私の役目だと思っていますと言いなさいと言った。落ち込んでいるより分析・検証してレポートをまとめてはどうかな?と言った。