ブランドの強みは業績に顕著に表れる
三陽商会といえば、かつてはバーバリーのトップブランドの強みを活かして好業績のアパレル企業だった。それが、バーバリーが販売を直販にするようになり、三陽商会はバーバリーの商品を販売できなくなった。
それまでの好調な業績は嘘のようにあっけなく赤字企業となってしまった。7年連続して赤字となり苦戦を余儀なくされている。それほどブランドの威力は絶大だったということを僕たちは知った。
外車の販売といえばヤナセという時代が昭和にはあった。お金持ちの象徴だったベンツや教育関係者の憧れだったフォルクスワーゲンなど外車の販売権を一手に握っていた。もちろん、業績は好調で皆が憧れる企業でもあった。
それがフォルクスワーゲン社の意向で販売解消になり、業績は一気に急降下して赤字企業になった。いっときは債務超過でいつ倒産してもおかしくない状態だった。今では、販売店としてベンツやB M Wを販売している。
ブランドの強みを見せつけられた人は多かった。ブランドを作るのはメーカーだけでなくその商品を購入しているお客様の評価が一致していなくてはならない。高い商品ではあるが自慢できるものでなければならない。
かつて祖父が一流の物を持つ者は、一流の品位を維持しなければならないと話してくれた。知性と教養を身につけて感情的にならず、忍耐を覚え、自分に厳しく他人に優しく接することを知りなさいと教えてくれた。