賃金を上げるには儲ける会社であること
日本の企業の多くは値上げに関してはとても消極的で、値上げをすれば売れなくなる。値上げをしない企業にお客様は流れていく。そこで値上げせずに我慢するが、人件費を抑えることが必要になり賃金は据え置きか低下する。安売り企業は、給与を低くして運営するからやっていける。従業員も安月給に我慢する。
こうして企業同士で我慢比べをしている。給与を上げるにはサービスや商品の値上げをしなければならない。しかし、付加価値のあるサービスや商品を開発し販売できない既存の会社は競争が激しく収益は低い。アップルの完成品は高値でも売れるが、そこに入っている部品は世界中から安いものを調達する。我慢するしかないと皆が言う。
同じものなら安いものを探すし、どうしても欲しいものであれば高額でも買う。日本企業には高値でも売れるサービスや商品が少なくなっていることが賃金を上げられない最大の理由。高付加価値のサービスや商品は既存企業より新規企業のほうが有利で、アメリカではこの30年間に起業した企業の賃金の方が高い。
低賃金しか支払えない古参企業が淘汰され、高賃金を支払える新規企業が伸びてくれば繁栄し高給も支払えるが、そのためには優秀な起業家を育て支援する仕組みが必要。既存企業に補助金を出して守るより、とんでもないアイデアで起業したい起業家を支援するほうがこの国は繁栄すると思う。
儲けの少ない会社をどんなに支援しても既存企業は従来のビジネスモデルに固執して殻を打ち破れない。それは低賃金で我慢して働いている従業員と同じ。儲からない会社に転職するより夢のあるビジネスモデルで起業して一発逆転を狙う。そのために実学を学び人脈を作り事業計画を練り上げる。