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社長 それをやっちゃいかんでしょ!その壱拾壱

社長は、いっしょに働いてくださる社員に感謝を込めて昇給だけでなく、昇進も考えるようになる。「もう5年働いているから、来月から君は主任に昇格だよ」「君は、もう10年働いているから、来月から課長に昇進だよ」昇進ということほど嬉しいものはない。こうして、会社には多くの役職を持った社員が増えてくる。

 

しかし、日本はバブル崩壊後、企業業績は横ばいで、従業員が増えたわけでなく、組織が大きくなった訳ではない。つまり、同じ業績なのに役職だけは、社員の勤続年数に応じてつけていく年功序列が常識。気が付けば、管理職ばかりになり、管理職は全員正社員で、現場は、トップ以外は契約社員やパート社員、現場スタッフが安い賃金で働く歪な構造になっている。もちろん、企業は赤字で人員削減するしかない。

 

会社の規模がどんどん大きくなっていく時代の、年功序列と終身雇用がバブル崩壊後の日本企業から消えていく。会社の規模が大きくならない以上、役職はつけられないし、業績が縮小しだすと、余分な労働力を削減する必要から管理職を中心に人員削減に踏み切るようになる。40代、50代の企業に貢献してきた世代からリストラされていく。

 

できる社員を昇進させるので、現場はできない社員が多くなる。現場力が落ちて、業績にも影響するが、社長はできる管理職を現場に戻して、現場力を高めることは考えず、できる社員を解雇する。できる社員は転職先に苦労しないので、さっさと辞めていく。できない社員が現場に残り、管理職は適正規模になるが、業績が下降していくのは当たり前。

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