技術立国日本ではなくなった
バブル経済盛んな頃、日本は世界一の技術立国だった。世界の最先端技術は日本が握っていた。太陽光パネル、液晶や有機EL、大容量バッテリー、ガラケーの携帯電話…それが2020年になるとほとんどが欧米や中国、韓国に追い抜かれた。多くの技術者が海外の企業に引き抜かれたがそれも昔の話。
生産拠点を中国などのアジア、欧米や南米などに移し、日本の技術者は海外で必死になって働いてきた。しかし、気が付けば生産でも技術でも追い抜かれた状態になっている。アップルの創業者のように新しいアイデアで起業する若者がいなかった。テスラのイーロン・マスクのように大胆な発想で起業する若者がいなかった。
大企業は世界のどこでも専業になり、大胆なことにはチャレンジできない。大手の自動車メーカーはデザイン性に優れたテスラのような電気自動車の開発・販売には二の足を踏む。まったく新しい発想での照明器具にも二の足を踏むが、若者の起業家はそんなことにはお構いなしで大胆に挑戦してくる。
大学を中退して起業し、世界一の企業に育てたスティーブ・ジョブズはバカになれと言ったが、それぐらいの大胆さがなければビジネスの世界で成功できないということだろう。既存の価値観や習慣に縛られている大企業にはできない発想や大胆な挑戦こそ起業家の特権だろう。
IBMはマイクロソフトやアップルになれなかったし、オイルメジャーは太陽光発電事業には踏み出していない。ボーイングはドローンの生産をしていないし世界の最たる百貨店はAmazonにはなれなかった。スーツを着ている人からバカにされていた若者が起業して、一気に抜き去っていった。