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社長 それをやっちゃいかんでしょ!その四

儲かっている企業では、社長の指示が一番優先されて動いているが、儲からない企業では、社長の指示は優先度が最も低くなっている。「きみ、これやらないとね!」と指示を出したときの反応で、その会社の実力や未来が見えてくる。企業のトップの指示は、すでにトップの決裁が済んでいるため即座に実行すべき。

 

例えば、「このヘッドフォンは、新しいものに交換しよう」「説明会は、この会館でやってはどうか?」と社長が指示を出したとき、企業トップの指示は最優先されて、即日に現場が動けば儲かる企業だろう。しかし、その指示は翌月になっても実行されず、現場の上司が本社の上司に相談しているようでは儲からない企業のお手本だと思わざるを得ない。翌々月になっても実行されない企業では、社長はお飾りでしかない。

 

お飾り社長は、社員は親切に接してくれるし、社長も社員に親切に接してくれる。そこには、何の真剣勝負もなくビジネスをやっていない友好の場。創業の頃は、指示したことは即座に実行してくれた社員は偉い上司になり、会社が大きくなってからの新人社員は笑顔で対応してくれるだけの存在。そんな会社が儲かるなんて話は聞いたことがない。

 

新規プロジェクトでは、真っ先に相談され、現場に来てほしいと視察に引き出され、社長の感想なくしては動かない社員たちが、自分たちが自立してやらなければと思うようになり、社長を外してプロジェクトを進めていく。儲かればよいが、儲からなければ、社長の指示を待つ段階ということがわからない。自分たちでやろうとするのでよけい傷口を広げていく。

 

儲かっている企業では、社長が視察するときは、社員は皆が手帳を持って傍についている。社長の一言でも聞き漏らすまいと必死になってメモしている。メモしたことは、即座に実行して、報告している。如何なることも社長の指示を仰いで、独断で判断をしない。つまりは、社内の団結力を高めるように、全社員が動いている。IYでもイオンでも日本電産でも同じ光景を見ることができる。

 

社員が社長の指示を最優先しなくなったときは、企業業績は頭打ちか下降しだす時で、会社の清算や売却、社長の引退時期なのかもしれない。それもわからず笑顔で仕事を続けている社長は、我慢強いのか馬鹿なのか?社長自身が身の振り方を良く考えることだ。「社長、聞いてください!」「社長、来てください!」と言われていなければ社長ではないし儲からない。

 

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