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勝利への切り札

 

第二次世界大戦のとき、日本はゼロ戦を切り札にして初戦の勝利を収めたし、ドイツはUボートと戦車を中心とした機甲部隊を切り札としていた。兵隊の数で勝負が決する時代が終わり、より高性能の機械兵器が勝敗を決する時代へと変貌していた。

 

日本軍は相手の軍隊と戦うことにこだわり補給路を軽視して敗北していく。ドイツはソナーによって潜水艦の攻撃力をそがれてしまい、連合国の補給路を絶てなくなる。機甲部隊はガソリン不足や兵器工場の破壊によって無力化されていく。

 

勝利への切り札は半年もするとより高性能な兵器が開発され、それまでの切り札は敗北を重ねる切り札に成り下がってしまう。これまでの切り札にこだわり、勝てるはずだと妄信して損害を拡大しても兵士の努力不足だと思ってしまう。

 

ビジネスの世界でもこうしたことは起こりがちで、これまでのビジネスモデルにこだわり、これまでの儲けの方程式を信じ、コロナウイルスの感染リスクが蔓延している時代にそぐわないことを平気で行って業績をさらに悪化させてしまう。

 

撤退すべきは撤退し、転換すべきは転換し、新たな勝利への切り札を開発する努力を怠らない姿勢が求められる。2020年は世界のビジネスモデルが大きくデジタル化へと変換した年だと言われるようになるだろう。

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