売り上げ至上主義
経営者は売り上げを重視する。今年1億円の売り上げなら、来年は1億2千万円売りたい。経営者同士の会話でも売り上げの大きさが会社の大きさで、会社の大きさが社長の大きさと判断される傾向がある。売り上げのためなら、どんなに宣伝しても人を採用しても構わない姿勢が会社を追い込んでしまう。
1億円のマンションを買ってきて(仕入れて)、5千万円で売れば安いので即売。これを4回繰り返せば売り上げは瞬く間に2億円になる。売り上げを伸ばすのは非常に簡単なこと。しかし、こうすれば赤字も2億円となり、倒産は免れない。経営者は、利益を重視しなければならないことに気が付く。
1億円のマンションを仕入れて1億2千万円で売るのは難しい。2千万円の儲けを出すのは一苦労。賃貸に出すか、民泊に出すか、家賃をいくらにすれば相場と比較して決めて、どれほどの収入が見込めるか予想して、どれほどの月日で2千万円の儲けが出るのか計画書を作成する。経営者はこうしたビジネスの感覚が必要。
ビジネスは利益を出してこそ従業員に給与が支払えるし業者の支払いもできる。利益を無視した売り上げ至上主義は廃業に追い込まれるだけでなく、多くの人にご迷惑をおかけしてしまう。しっかり利益を出せば、しっかり昇給もできる。お客様を裏切らない、ルールに従ったビジネスで儲けを出すには知恵と勇気がいる。
誰もが思いつかないが、誰もが欲しいと思わせる商品やサービス、こうした商品やサービスを創造し開発するのは至難の業。誰もが避けてしまうからこそ、やりがいがあり達成すれば利益も出てくる。開発しているときには馬鹿ではないか、やめておけなどと言われ続け、それでもやり抜く度胸もいる。