新規事業は思惑通りにいかないもの
業績悪化になると経営者は、事業計画を見直し新規事業に興味をもって挑戦するようになる。飲食店に活路を見出そうと挑戦した経営者は、開業数ヶ月で赤字になり四苦八苦する。原因は、スタッフ任せにしていたので業務連絡がマニュアル化されておらず、指示がその場その場でバラバラで辞めていくスタッフが続出したことにある。
野菜の水耕栽培に挑戦した経営者は、温度や水質管理が業者の説明通りにいかず生産できなく、生産したものを販売するルート開拓もうまくいかず、開業以来2~3年の赤字に悩んでいる。FCに加盟した経営者は、FC本部の示した業績モデルとの乖離が激しく、本部指導も威圧的でひとり赤字に苦しんでいる。
新規事業で責任者となったリーダーは攻め手になって赤字が続いてもあきらめないことが多く、損失を拡大してしまうことがよくある。リーダーが経営者の場合は、倒産するほど赤字になっても事業を継続していることもある。諦めの判断がつかないリーダーがいれば多くの従業員を犠牲にしてしまう。
新規事業は、想像しているときはワクワクするほど楽しく儲けもうなぎのぼりのように思えるが、実際やってみると想像以上に苦しむことの方が多い。家主になってみようかと投資をしたものの空室が多くて赤字、家賃を下げるようになり赤字、売却して儲かったと思ったが税金や手数料を支払うと赤字など思惑通りにいかないものだ。