僕たちの週報を観ているのですか!
十数年前、直営教室のほとんどが赤字で全滅状態の頃、初めて直営教室を巡回した時、直営教室のスタッフから厳しい目で言われた言葉です。「週報を出せと言っておきながら、誰からも何の返事もありません。社長は、観ているのですか?」僕のところには週報は来ていないので返事の出しようがありませんでした。
報告書に何の返事もないが、提出には厳しかったらしく、週報を書くために生徒対応が疎かになるという悪循環が発生していました。そのことを週報にも書いて訴えていたらしいのですが何の返事もなかったとのことでした。現場の声に応えてあげることを忘れて、指示ばかりでは反抗されても仕方のないことでした。
それ以来、僕は自分が情報を発信することよりも、部下からの報告にキチンと返事を出すことを優先するようになりました。中間管理職の方には、提出しなさいといった上司は必ず返事を書くように指示していますし、必要な業務なのかの検証も行い、必要でない業務は止めるべきだと指示しています。
現場に行き、現場で対応している上司は、週報や日報に返事を書く必要はないでしょうし、現場に赴いているなら週報や日報そのものを現場スタッフに書かす必要もなくなります。仕事は放置しているとドンドン増えて、誰も読まない、返事しない業務も出てきますから見直しは必要です。
最近は、ラインなどスマートフォンで即対応している時代ですので、日報や週報、月報なども見直す必要があります。また、情報過多にならないようにしなければなりませんし、提出させるならば必ず返事を書くことを忘れてはなりません。情報は発信するよりも返事を優先してくださいと現場スタッフに教えてもらいました。
天才といわれた政治家 田中角栄もまた、返事を大切にしていた。彼は、自分の考えを述べるよりも相手からの報告に返事をすることを優先していた。返事を優先していれば、報告している人はキチンと読んでくれていることに感謝するようになる。その気持ちが、自分の考えをより深く理解してくれるようになると述べている。