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転職できない

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ひとつの仕事を覚えてやっていると、その仕事以外は考えられない状態になる。幼い頃に炭鉱の町に生まれ育ち、炭鉱の仕事を覚えて働くようになり、仕事仲間といっしょに飲めや歌えの楽しい時代を過ごし、炭鉱が閉鎖されたとき、転職先は同じ炭鉱以外は考えられない。こうした事は、他の職業でも同じ。

 

時代がその仕事を必要としなくなれば、必要とされている仕事に就かねばならないが、そのためには、必要とされるスキルを身につけなければならない。炭鉱の仕事がなくなれば、建設工事の仕事や調理の仕事など、時代が求めている仕事に就くしかない。飲めや歌えやの時にこそ勉強しておくこと。

 

調子のよい時は、調子に乗ってドンチャン騒ぎをしているのではなく、この仕事ができなくなる未来を予見して、次の仕事への対応を考えておかねばならない。漁師は、獲るばかりでなく養殖することを覚えるように、仕事は絶えず変化することを覚悟して、その時代に求められる仕事へと変化しなければならない。

 

人がいなくなり、廃墟となっていく我が街や職場を眺めて、昔は良かったとため息をつくのではなく、自分自身もまた変わらなければならないと覚悟することだろう。生きているかぎり、誰かの役に立ちたいと思いたいもの。そのためには、自分を奮い立たせて、時代が求める新たな知識を蓄えて新たな挑戦をすること。

 

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