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収益無くして給与なし

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この言葉は、10年ほど昔、会社が赤字になったときに社員の皆さんに言った言葉で、「このまま半年経てば、この会社の資金繰りはできなくなり、皆さんの給与は支払えなくなりますが、もしも、皆さんと一緒になって知恵を出して働き、今の赤字を黒字にすることができれば、この会社は続けてやっていけます。」と話したときのタイトルです。

 

僕は、和歌山県人ですので、尊敬する経営者 松下幸之助さんが、赤字で低迷する販売会社の皆さんと3日間、熱海で泊まり込んで話し合いをしたことにちなんで、僕も会社の危機の時に、同じ熱海の旅館をお借りして全社員を集めて話をしました。全国から集まるので、初めてお会いする社員の方が多く、正装して正面玄関で出迎えました。

 

僕は、東京本社スタッフに直営教室の運営などを任せて、和歌山支社で教材の製作に取り組んでいました。教材作りに専念していたので、直営教室が危機的状況になっていることは知らず、税理士の方から教えていただいて初めて知りました。東京本社スタッフに任せてもダメなのだと痛感して、全国の全従業員を集めたのが熱海でした。

 

直営事業部の最高責任者は、ただ、教室を増やせばいいのだと、空き物件があるとドンドン教室を開校していきました。そこにはエリア調査もなく、事業計画もないので、本社でのチェックは何らないという状態でした。イケイケドンドンの経営は、月次の赤字が5000万円も出す状況になっていました。現場は大混乱の状態で、社長の命令だと話していたので、僕は憎まれるばかり。

 

このとき、経営者は現場を離れてはいけないし、管理職にすべてを任せてもいけないと痛感しました。どんなに素晴らしい教材を制作しても、どんなに素晴らしい社員がいても、教室を赤字にしてしまえば会社は赤字になり、すべての従業員に憎しみと苦痛を与えてしまうのです。その全責任は社長一人にあり、管理職は社長の命令だったと言って退職すれば何ら責任は問われません。

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