売り上げに目が行きがちな人にお店の管理はできない
多店舗展開するとき、売り上げ至上主義で突っ走り、倒産していく会社のパターンは、前年対比の売り上げがいつも100%以上であることを自慢していることで、売り上げが昨対比増であれば、銀行は融資をしてくれるし、支払いはできるし、企業は拡大することができると信じている。しかし、これは妄想に過ぎない。
多店舗展開しているときの店長は、どんなに店舗が赤字でも基本モデルに忠実で、モデルの人数、モデルの予算を要求してくる。商品アイテムも基本モデルのままだし、営業宣伝も、ノウハウも基本モデルのままで、自分がまかされている土地の様子や、そこで暮らしている人々を知ろうとはしない。
多店舗展開するときに必要なことは、出店していく店舗がそれぞれ2~3年以内に黒字化することで、そのために必要な予算、販促方法、地元の人との交流をしっかり図るべき。いつまでたっても、同じ予算と、同じスタッフ数で、基本モデルのことをやっていれば売り上げは基本モデルになると1年以上も信じている店長は、店長としては失格。
出店していれば、単体でのお店が赤字でも会社全体の売り上げは伸びていく。管理職は、それで喜んでいるとすれば愚かでしかなく、資金繰りがつかなくなると倒産してしまう。店長は、任されたお店を黒字にするアイデアを出して、期限を付けて実行し黒字にしなければ店長ではなく、観るべきは売り上げではなく営業利益なのです。
基本モデルの従業員数を揃え、基本モデルの販促予算を投入すると売り上げは基本モデルになると信じ続けて、1年間赤字なのに売り上げしか見ていない店長は、降格させなければ赤字店舗は、いつまでたっても赤字のままで、従業員の昇給はできないし、店舗の累積赤字は増すばかりになる。店長の使命は黒字店舗にすることで基本モデルに近づけることではない。