企業経営で最も大切なことは・・・
企業経営で最も大切なことは何ですかと云えば、それは事業を成功させ続けることだろう。儲からなければ雇用した社員を解雇せねばならず、昇給はできず、縮小や閉鎖、倒産も覚悟しなければならず、賃金や業者への支払いが滞ることも覚悟せねばならず、家族を養うこともできない。儲けてこそ、その反対のことができるようになる。
会社が儲けるために、その会社で働くすべての人が一致団結して頑張ってもダメなこともある。お客様に支持されない商品やサービスであれば、どんなに頑張ったところで儲けは出ない。事業で成功するには、お客様の支持を得ることができる商品やサービスであることが大切。つまりは、欲しいと思っていただける内容と価格なのか?
何か新規事業を立ち上げようとするときのヒントは、会議の中にあるのではなく、街をブラブラしているときに見つけるモノで、古本屋で成功した経営者は、ひとりで立ち食いめし屋に入った時に、ここでもっと美味しい食事ができればいいのになぁと思って立ち食いフレンチを思いついた。会議をしていただけでは、とてもこんな発想は出てこない。
成功する立地条件が駅ナカであれば、それにこだわるべきところを、郊外に持っていって優れた人材を集め、より多額の販促費をかけて、より大きな店舗などとやっていたら大失敗する。成功するための条件を拾い出して、その条件をすべて満たすことができなければやらない。経営者は、それほど慎重に成功を追い求めなければならない。
企業経営で最も大切なことは事業を成功させ続け、しっかり儲けて、社員の給与を毎年上げ、業者への支払いを滞ることなく行い、家族をしっかり養えるようにする。儲けてこそ、こうしたことが可能になる。儲けてこそ、社員を守ることができる。そのために、社長は必死になって現場の最前線で働き続けなければならない。
困ったことがあれば何でも社長に聞けばよいという信頼が社内になければ社長には適さない。自社の商品を知らず、現場のことを知らず、現場の声を聞かず、お客様の声を聞かず、贅沢をして趣味に夢中になっていて、儲からなければ感情的になり、新たな儲け話を探しているようでは経営で最も大切なことを忘れているように思う。