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わかるとできる物語 第3章 4 現場調査をしない上司

2014-10-19 15.25.59

FC事業部、直営事業部、システム事業部、教材製作部、管理部など事業部制にして、それぞれに部長を置き、業務が円滑に遂行されると僕は思っていたが、大企業病を蔓延させるだけになっていった。管理職は、与えられた事業部を自分流に管理することを求めているのではなく、会社全体の利益のために貢献できることが求められている。

 

FC事業部では直営事業部のデータが欲しいと思っていたが、担当部長がこれを拒否する。システム事業部では、システムの構築が内部で行っていたために仕様書がなく、プログラムに不具合が生じたとき、根本的な改善が施せない状態。教材製作部は直営事業部で使われていると思っていた課題集が使われていないことを知らなかった。

 

現場に出向かない上司は、自分が管理しやすいように報告書を求めるし、業務改善と云っても管理しやすい業務改善で、現場を知らないので現場への負担が分からない。上司が現場から遠ざかるほど、業務報告は煩雑になり、現場がお客様への仕事に集中できない状態を作りやすくなる。

 

管理職にいる者は、できるかぎり現場に出向いて現状をその目で確かめることが大切だが、現場から遠ざかりデスクワークに集中して、良かれと思えることを現場に確かめることもなく指示を出すようになる。僕は、こうしたことが横行している組織を統廃合し、反抗的な管理職を解雇して、風通しの良い組織に変えた。

 

現在でも、僕は管理職の者には、できるかぎり現場に出て、直営教室や加盟校教室、加盟校のオーナー様に会って現場の意見を聞き、その目で現場をよく確かめてから行動するように話している。そうしなければ、かつてのように上司が良かれと思ってやったことが現場の負担を増やすだけになっていることがあるからだ。

 

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