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死んで花実が咲くものか

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枯れた木に花が咲いたり、実がならないことの意味で、死を望む者に対して、むだに命を捨てるものじゃないと言い聞かせる言葉だが、国のため民衆のために死ねという軍の上官、政治家、宗教家、思想家などの立派な方がいるが、そういうご本人が先に死んで手本を見せるという話は聞かない。いつの世も、実行するのは名もなき一兵卒や民間人。

 

戦争は、自軍の損害を如何に少なくして、相手の損害を如何に大きくするのかが大切で、自軍の兵士をひとりも死なせずに相手を降伏に至らしめることが最大の目的。第1次世界大戦まで、戦争とは相手が降伏を申し出るために戦っていた。第1次世界大戦から、国力をあげての総力戦となり、殺戮が目的となり、民間人もその標的となっていく。

 

僕は企業経営者なので、企業利益のために社員が疲弊していくことを望まず、ひとりとして不幸せにすることなく活かすことを考える。無謀な作戦を立てず、やらせず、撤退する勇気と決断を教える。ビジネスでも戦争でも攻めるは易く、引くは難い。引くと言えば臆病者と罵られるが、本当の勇気とは、そうした罵声にも耐えて決断を曲げない信念だろう。

 

最後の一兵卒になっても戦い続けるのではなく、負け戦とわかった時点で敗北を認めて降伏や撤退する勇気こそ必要。戦争はそれぞれの主張がぶつかり合って妥協しない姿勢から始まるが、戦争が始まると、そうした主張よりも殺戮に重点が置かれる。戦争を終結するのは容易ではなく、躊躇している間こそ、飛躍的に犠牲者を増やしてしまう。

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