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ユダヤ人の悲劇

 

2000年近く祖国を失くしたユダヤ人は、世界各国で暮らすようになった。祖国がないユダヤ人は仲間で助け合って必死になって働き暮らしてきた。ユダヤ教が彼らの結束を高め、裕福になると、それぞれの国の民族はユダヤ人を嫌うようになる。

 

自国の富を独占しているかのように考え、彼らを卑下して憎むようになり、ついには600万人もの殺戮を行うようになる。ただ生きているだけの大人、幼い子供、何の罪もない人々をユダヤ人というだけで殺していく。

 

やっと手にしたユダヤ人の国は、絶対に守らなければならない。2000年かけてやっと手にした自国の領土。国を失くせばまた迫害され殺害されるかもしれない。深い悲しみの末につかんだ自国に対する愛着は日本人である僕の想像以上だろう。

 

しかし、迫害され殺害されたからといって他の民族を殺す言い訳にはならない。何の罪もない自分たちがそうされたからといって他民族に同じことをしてはいけない。憎しみを乗り越えて手にした領土は平和に暮らすための約束の地であるはず。

 

問題を抱えた建国以来、武力によって国土を守ってきた歴史があるにせよ、武力をもって他民族の罪のない人々まで殺してよい訳がない。武力はあくまでも対話のためのツールであるべき。使うためにあるのではない。

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