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お国のために尽くせ

 

戦場に赴く兵士は、自国防衛や家族のために戦う決意で戦場に赴く。砲弾が飛び交い、死の恐怖と戦いながら日々を過ごす。かつて、日本はアメリカに多くの移民を出しており、ハワイやアメリカ本土にも数十万もの日系移民がいた頃、真珠湾攻撃が行われた。

 

彼ら日系人は、日本のために戦うのか、アメリカのために戦うのか詰問された。日系1世は、日本びいきだが2世はアメリカ生まれで日本のために戦うより、アメリカのために戦う方が自分たちの地位向上になると信じた。彼らは、親の反対を押し切って志願した。

 

沖縄出身のアメリカ兵は、多くの沖縄の民間人を救ったが、戦場ではアメリカ兵として日本兵に発砲するし殺害も辞さない。日本人で構成された部隊は、アメリカ史上最も多くの戦死者率を出し、最も多くの勲章を授与された部隊だった。彼らの働きによって日系人はアメリカ市民として受け入れられた。レーガン大統領は彼らに謝罪している。

 

移民としてアメリカに移り住み、戦争によって住居や財産を奪われ、強制施設に入れられてもアメリカ兵として志願して日本と戦う決意をした日系二世。現在、アメリカでは日系人が多くの場で活躍している。その基礎を造ったのが日系二世の部隊だった。現在のウクライナでも同様のことが起こっているだろうと思う。

 

ロシア系移民でもウクライナで子供を産み、ウクライナで仕事をして生活しているロシア系移民は、ウクライナで暮らしている。彼らは、ウクライナのために志願してロシアと戦う決意をしたであろう。そうしなければ、ロシア系ウクライナ人はウクライナで市民権を得ることはできない。

 

戦争というのはそうした人たちの感情を引き裂く悲劇でしかない。戦場でロシア兵を殺せば、かつての友人かもしれない。朝鮮戦争でもそうしたことがあった。為政者は、政治権力闘争のために、自国民を犠牲にしてはいけない。やむにやまれぬ選択が戦争なのだとすれば何と人類は愚かな生き物だろう。

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