このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

大東亜共栄圏と一帯一路

 

かつて日本帝国は、大東亜共栄圏と言ってアジアの植民地を開放して独立させるという大義名分でアジアに進軍していった。植民地の人々は、独立するならと日本に感謝し協力的だった。しかし、日本は独立とは名ばかりで新たな植民地支配をしていったのでいたく嫌われてしまった。

 

俺たちはアジアで欧米列強に負けない国を造り独立している。アジアのリーダーたるべき自分たちの言うことを聞けば、皆が幸せになれると上から目線で地元民を虐げていったから反抗された。反抗勢力を力で押さえつけようとしてさらに、悪化し武装蜂起するまでになっている。

 

中国の一帯一路も素晴らしい大義名分だが、実態はかなり怪しくて地元民の反感を招いている。かつての日本のように現地の人々の反感がエスカレートしないことを祈るばかり。往々にして国家が独立して成功し、欧米列強に伍する勢力を持つようになると、自分たちは勝者だという自負が生まれる。

 

自分たちがリーダーとなり、アジア諸国やアフリカ諸国の人々に経済的豊かさをもたらすことができる。その自信が過信となり傲慢となれば、恩恵を受けさせてやっているとの思い込みに思わぬ反感を持たれることになるだろう。指導者は、得てして上から目線で強引に物事を進めてしまう。

 

自分や自分たちの国は偉いという優越感が、後進国に劣等感を植え付け、反感を生む。それがエスカレートすれば、優越感を持つ人や国を排除しようとする。日本はかつて、そのような体験をしてきている。豊かになるということは他国に感謝すべきことで、優越感を持つほどの事ではない。

 

« »