民主主義国家
ベトナム戦争真っ最中にアメリカでは大規模な反戦運動が起こった。日本人もベトナム戦争反対運動が起こり、過激なデモが頻繁に行われた。機動隊や警察に逮捕されるものも出ていたが、それでも反戦運動は止まなかった。
戦争当事国のアメリカは自国民の意見が真っ二つに分かれていたが、自由に戦争について話す事ができたし、デモも行う事ができた。アメリカの反戦デモは大きなうねりとなってアメリカはベトナムから撤退する。
ロシアはウクライナに軍事侵攻して直後、反戦デモが行われたがすぐに逮捕された。その後、ロシアでは反戦デモは起こらなくなった。民主主義国家では、自国の政府のやり方に不満を持てば自由に意見を述べ、デモすら出来る。
香港でも民主化運動は強権的に沈静化され、デモだけでなく自由な発言すらできなくなった。政府に楯突く輩は軍を率いてでも排除する姿勢は民主主義国家ではない。そんな国が21世紀の世界にはまだ多い。
個人の人権を尊重するなら、そして自国の発展を望むなら、自国民が自由に意見を述べる権利を保障しなければならない。最初は過激であっても、それが熟成され成熟した考えに発展する。国家は、個人の幸せのためにある。
権威主義体制の下では、国家は個人の犠牲の上に成りっている。国家元首に服従しなければ国民として生きている価値がない。如何なる反抗も許される事はない。国家は国民が命をかけて尽くすべきものである。
そんな考えに支配されている国が世界にはまだまだたくさんある。かつての日本も憲兵によって反抗的な者は逮捕され、拷問され、人として価値がない扱いを受けていた。その日本は敗戦するまで変われなかった。