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技術立国日本は昔の話

 

戦後の日本を支えて経済成長させた最初の原動力は円安と安い労賃。これにより、繊維産業が伸びて生活が楽になる。そこに、安い労賃なのでブリキのおもちゃや単純な工作の工場を作り生産する。アメリカなどに安く販売して日銭を稼いでいく。

 

安かろう悪かろうというイメージのメイドインジャパンだったが、昭和30年代になり、生産管理やより高度な工業製品が作れるようになり、徐々に技術力を高めていく。安くて壊れない家電製品が世界中で販売されるようになり日本は経済大国になる。

 

儲けているメーカーは、さらに技術開発を進めて研究開発費を潤沢に出すようになる。こうして世界トップの技術力を持つようになり、その製品は高い評価を得るようになる。日本のメーカーは高い技術に裏打ちされた製品は売れると勘違いするようになる。

 

そこその値段で、そこそこの機能があれば充分だと考える発展途上国などは、高価な日本製品を素敵と思っても購入しない時代になると台湾・韓国・中国製品が売れるようになる。売れるようになると製品管理もしっかりできるので日本と立場が入れ替わっていく。

 

儲けるようになった台湾・韓国・中国のメーカーは潤沢な資金で研究開発を行い、日本の技術を追い越していく。日本製品より優れた製品が出てくるようになると、企業は儲けるので彼らの給与は自然と日本の給与より高くなる。

 

儲けていれば高収入も可能だが、儲からなければ高収入は期待できない。政治家は時給を上げれば高収入になると思っているが、それは経営の基本から外れている。日本企業がもっと儲けるような政策をとれば高収入は期待できる。

 

どうして彼らの国が儲けるようになれたのかは、日本の大学の理系と文系比率と世界の比率を比べれば一目瞭然。日本は理系の大学が圧倒的に少なく文系に偏りすぎている。これで技術大国日本だと勘違いしているが、根本は教育にある。

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