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大本営発表の嘘を信じた国民

 

太平洋戦争では、大本営発表として大戦果や転進などがラジオや新聞で発表される。多くは、嘘、隠蔽、捏造で塗り固められたが、それ以外に知る由もない国民は、その情報を信じて疑わなかった。新聞の検閲も厳しく取り締まったし、反戦などと言おうものなら非国民として村八分にされ投獄された。

 

初期のころは戦果を挙げていた神風特攻隊は、後半になると成果のほとんどが嘘で、多くは戦地に行くまでに撃ち落されている。それでも勇猛果敢に飛んでいく兵士を称えるために水増しして現場では報告する。これは効果的だと判断して軍令部は更に特攻を多用し悪循環を行っている。

 

ロシアの国民もまた、テレビや新聞だけの情報を鵜呑みにしている中高年層とネットや海外からの情報を得ている若者層で意見が分かれている。ロシアのウクライナ侵攻は正義の戦いだと信じて疑わない人は、反戦を訴える若者を非国民だと言う。戦場で必死になって戦っている若者をどうして称えることができないのかと非難する。

 

戦争では戦っている兵士の勇気ある行動が称えられるが、反戦を訴える兵士は上官の命令に従わないことで軍法会議にかけられる。激戦地であれば反戦を訴える兵士は銃殺刑に処されることもある。ベトナム戦争でも戦場で勲章を授かった兵士がアメリカに帰還すると反戦を訴える市民に出会って自分の戦争は何だったのかと苦しんでいた。

 

政治家が軍備の増強や戦争を正当化しようとするとき、そのような情報が多く見かけるようなとき、僕たちはその情報を鵜呑みにせず疑ってみる必要がある。オレオレ詐欺のように信じて手痛い目に合わないようにいろいろな人の意見を聞き、ネットなどでも情報を収集し、自分で見に行き判断するようにしたい。

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