駅前再開発の失敗
駅前が賑わっていた昭和の頃の商店も、2000年代に入ると老朽化によって建物自体危険な状態になる。都市部に人が集中して住むようになると、駅前再開発によって高層ビルとビル内のテナント誘致を行うようになる。それまでの地権者を優遇するために、上層階の住居と再開発されたテナントとして入居できるようにする。
商店主も高齢化し、仕入れて売る商売しかやってこなかった。年金受給者になり商売に熱を入れるより、老後の楽しみとしてお店をやっているだけ。これまでの住人とのお付き合いをするためにお店をしているだけなので売り上げは気にしていない。当然、買い物客はやってこないのでせっかくの一等地が新たなシャッター街になる。
ヤル気のある若者はそうした一等地に出店できないので、遠く離れた場所にお店を開くが、商品に魅力があるので人気店となっている。彼らこそ、再開発の一等地に誘致してお店を大きくしてビジネスとして成功してもらいたいのに行政がチャンスを潰している。再開発するならテナント誘致はヤル気のない高齢化した商売人にすべきではない。
駅前の再開発されたビル内の商店街が地元の高齢化した商店主になり、寂れていることがよくある。ビルの上のマンションにはそうした商店主が住んでいるのだろうが、住むだけにして商店街は、事業計画書によるプレゼンテーションによって人気店となる商売人に決める方式にすべきだろう。そうすれば若い人にもチャンスがめぐってくる。