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憎しみを忘れない

 

俺たちA国は、かつてB国によって植民地化されひどい目にあわされた。このことを忘れてはならないし、この恨みはいつかはらさねばならない。どんなに謝ろうともA国民は、この恨みを忘れることはない!B国が主張するC島の領土は戦争になろうとも断固として守り抜く。

 

150年前、B国は新政府となり先進国の仲間入りをし、アジア諸国から羨望の的だった。B国に行って黄色人種が白人に負けない国家を造り上げたノウハウを学びたい。B国は、多くの留学生を受け入れて学ばせた。彼らは自国の古い体制を打破して民主国家を目指した。

 

B国の軍部は彼らの後押しをしながら、先進諸国のように植民地が欲しいと思うようになった。傀儡政権を樹立、または直接統治して自分たちが統治する方が早く先進諸国の仲間入りができると考えるようになった。軍部は他国の民衆から土地を無理やり奪い、B国民を移住させて開拓させた。

 

増長したB国は、白人との戦争になり敗北。A国は白人たちによって二つの国に分断された。反省したB国は、戦後復興して分断されたA国に支援を行ったが、上から目線での付き合いに恨みを持つ者も多かった。A国は復興し経済発展を成し遂げたが憎しみを失くしたわけではない。

 

両国民の中にはお互いに歩み寄ろうと妥協点を模索する人も多くいる。民事裁判だって調停して妥協点を探るように、お互いの主張ばかりで対立を鮮明にして憎しみをあおるのでなく笑顔で付き合うには、お互いの正義を言い合うのでなく、仲良く付き合える妥協点が必要だろう。

 

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