国民のためにやっているから
経費の水増しや架空領収書を発行して政務活動費の不正が相次いで明らかになった富山市議会。着服した市民の税金のほとんどは吞んでしまったという。政治家は、選挙で当選した特別な存在だという特権意識、自分たちは市民のために頑張っているのだから、少しぐらい着服しても大丈夫という意識。
会社であれば、税理士が経費の使い方が正しいのかチェックし、更に税務署が調査するのでごまかしするのはなかなか難しい。領収書の水増しなど、相手先に連絡してすぐにバレてしまうので税務申告にそんな手を使う経営者はいない。社員で領収書の水増しをすれば解雇だけでは済まない。
しかし、政治家は、領収書を税理士にチェックさせる必要はないし、税務署がキチンと調査することもない。せいぜい議会事務局の人がチェックするだけだが、議員を怒らせると移動で飛ばされますし、指導しようものなら議員に「政務活動だ!」と激怒されても文句が言えない弱い立場の人です。
つまりは、どんなにおかしいなと思っても政治家の言いなりで税金を出していくしかないのです。内部告発したり、市民オンブズマンに頼ったりしますが、誰が密告したのかがわかれば強烈な苛めが待っています。自分は特別だと思う意識が金銭感覚までおかしくしてしまう。
世界中、どこでも政治家は、ちょっと普通の市民ではない感覚で生きている。自腹で移動したり、宿泊したりするのは大嫌いだし、飲食代は相手もち、接待されるのが大好きで持ち上げられるのが当然だと思っているし、だみ声で偉そうに話すのが好きだ。責めるのは好きだが、責められると病気入院する。