気候変動と革命
2010年は、世界中、干ばつや水害で麦が極端にとれなかった。ロシアやアメリカなど海外からの小麦の輸入によってパンを作り庶民が暮らしていたエジプトでは、極端な食糧不足におちいった。主食がなくなれば、人は殺気立ってくるし、そのストレスは政府に向けられる。これがアラブの春の発端になっている。
フランス革命も小氷河期に入ったための食糧不足による生活の困難が、政府の怠慢だと非難の声が上がり、フランス革命の発端になっている。フランスの主婦たちが「パンをよこせ」とデモ行進したのが始まり。人類は産業革命以後、大量の化石燃料を消費して大量の二酸化炭素を排出している。二酸化炭素は地球温暖化の原因となっている。
地球が温暖化すれば、気候変動が激しくなり、台風はより強力になるし、干ばつや風水害もこれまでになく頻繁に起こる。農作物は気候変動に左右されるので、地球規模で食糧不足が起こり、人口はコントロールできないほど増えているので、多くの餓死者を出さざるを得なくなる。
日本は人口減少で悩んでいるのに、世界規模では人口爆発の真っ最中。日本は二酸化炭素排出量を抑える技術にたけているが、世界規模では、人口爆発のため生きるに必死で、大量の二酸化炭素をより多く出し続けている。単純に、二酸化炭素排出量を削減しましょうと言っても日々の生活で精いっぱいの人は動けない。
そこで、裸電球をLED照明に替えれば、消費電力は8分の一になり電気代も8分の一になりますから、数年で元が取れますといったお得感をアピールしなければならない。ハイブリッドの車は、燃費が非常に良くなるので月間維持費がとても安くなり数年で元が取れてお得ですということをアピールしている。
家電商品や車など、こうした経済的アピールが二酸化炭素を減少させる原動力になる。技術の進歩は、地球温暖化を遅らせる。この先、光合成を人工的に行えるようになるだろうし、ロボットが単純作業や重労働を担ってくれるようになるだろう。人は、より高度なスキルと知識が求められるようになる。