自分の国は自分で守れ
アメリカの大統領選挙で、歯に衣着せぬ発言で何かと話題になっているトランプ氏。彼が日本や韓国に対して、どうして敵から攻められたときにアメリカ軍が先頭に立って戦わなければならないのか?自分の国は自分で守ってほしいと話している。こうした発言は、沖縄の基地問題で揺れている日本や北朝鮮に悩まされている韓国に衝撃を与えている。
戦争は、多くの場合、隣国と戦うことを想定しているので、日本の場合はロシア、中国、韓国、北朝鮮・・・領土問題でいちばん揺れているのは、中国と韓国になる。中国と領土問題で争っても負けないようにするには、再軍備と核保有が必要だとトランプ氏は話している。そのためには非核三原則を破棄して軍需産業を育成する必要がある。
アメリカは海外出兵では痛い経験ばかりしているので、これ以上、海外の国々の問題に首を突っ込みたくないのが本音。北朝鮮も核を保有しているし、北朝鮮と韓国が戦争になれば中国やロシアが参戦する可能性だってある。尖閣諸島では中国と戦争になることも想定される。アメリカにすれば得になることがなく、首を突っ込みたくない問題だろう。
輸入で石油を補ってきたアメリカは、中東ではかなり大胆に支援をしたり、裏工作をしたり、派兵したりしてきたが、自国内で石油がまかなえるようになると中東に頼る必要はなくなった。アメリカ軍を駐留させる意味がなくなってきたのが本音だろう。日米安保条約は、アメリカから破棄したいと言ってくる可能性もある。
国家間では問題がこじれたとき、武力でもって問題解決の手段としても違法ではないことが問題で、こうした合法がまかり通る間、戦争を想定した軍を保有する必要が出てくる。いったん戦争になれば、戦場では誰も勝者になれず、兵士ばかりでなく民間人も含めた誰もが大きな痛手を心身ともにこうむる。
選挙で選ばれた立派な先進諸国であれば、お互いに話し合いで解決できない問題は、国際裁判所を設けて決着させるようにしましょうと決め、武力に訴える国家があれば、それぞれの国家が軍を持つのではなく、国際的な軍を組織して対処しましょうと決める方が良いと思う。政治家であればそれぐらいはできて当然だが誰も発言しない。