資産家が考える 家を買うなら
都心のタワーマンションなら最上階の方が資産価値がありそうだが、暮らすとなると不便そう。エレベーターに乗るにも時間がかかりそうだし、間取りが決まっているので、アウトドアが好き、サーフィンが好き、ウインドサーフィンもするとなると工作室や倉庫が必要になる。ロングボードはエレベーターに入らない。
キチンと区画整理されている新興住宅地は戸建てを建てられるので、間取りは自由にできるが、駅まで遠くバス通勤となり、交通の不便な土地になる。仕事をしていれば通勤や出張には不便。死ぬまで仕事をしていると思うので、これもチョッと買う気になれない。となると、交通の便がよくキチンと区画整理されている昔からの高級住宅地になってしまう。
都心の高級住宅地はバカ高いしなかなか出物がない。それなら、交通の便がよく買い物しやすい駅近の賃貸マンションになる。賃貸なら仕事の都合でいつでも引っ越しができる。アウトドアの用品は貸倉庫にしまい込んで賃貸暮らしにする。そう考える富裕層は多くいる。むしろ、平均的な所得層の方が自己所有にこだわっているように思う。
富裕層がこだわるのは所有ではなく利便性のよさと快適さ。家賃は多少高くなっても暮らしやすさにこだわる。20年以上も家賃を支払って損するのではないかと思いがちだが、快適さに投資しているので平気。むしろ、郊外の暮らしにくく再販しにくい戸建てを購入して住む不便さや災害時の自己負担を嫌う。
成り上がりの富裕層は、バカでかい戸建てに住んでみたりタワーマンションの最上階に住んでみたりして資産を減らすことで見栄をはりたがるが、贅沢三昧を楽しんでいると落ちぶれるのも早い。資産防衛を考える富裕層は、仕事を続けて資産を増やすことを考えるので、質素倹約を心がけている。