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家庭料理の基本 №12 肉じゃが

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プロの料理人はレシピ通りに創ることが大切ですが、家庭料理はレシピ通りに作って余り物の野菜が溜まるようではダメで、如何に余り物の野菜をなくすように使いきるかが基本です。つまり、創作料理人が家庭料理人で、その時に応じて同じメニューでも使う材料が違っていたり、調味料にバラつきがあるのが普通なのです。季節に応じて食材も変わるように買いだめた食材を如何に使い切るかがプロの家庭料理人ではないでしょうか。

 

家庭料理と云えば肉じゃがで、大好物の方は多いと思います。僕は肉じゃがに入っている糸こんにゃくが大好きです。基本になる材料は、ジャガイモ、玉ねぎ、人参、ネギ、糸こんにゃく、関西では牛肉、関東では豚肉、がよく使われていますからどちらかを用意してください。これだけですが、これに冷蔵庫に余った野菜があれば、白菜、キャベツ、ニラ、ごぼう、チンゲン菜などを足しても美味しくいただけます。

 

ジャガイモ、人参、玉ねぎは食べやすい大きさに切ります。糸こんにゃくは沸騰したお湯に入れてから切っておきますが、時間がなければそのまま切ってください。鍋にゴマ油を入れて肉を炒めます。色が変われば、ジャガイモ、人参、玉ねぎ、糸こんにゃくを入れます。鍋に蓋をすれば野菜から水が出てきますから焦げつきません。余っている野菜や厚揚げなどもいっしょに煮詰めても美味しいです。

 

砂糖と料理酒を入れて、煮詰めてから醤油を足して味を調整します。何とも不思議ですが、出汁は入れなくても炊き上がります。もちろん、出汁やみりんを入れて煮詰めると美味しいです。塩や七味唐辛子を足してパンチのある味にする方もいます。つまり、それぞれが創作していただいてよいのです。これでなければダメということがないのが料理の面白さです。大切なことは、煮汁が3分の1以下になるまで煮詰めることです。

 

煮汁をたっぷりと入れて、煮詰めても煮汁が鍋にたっぷりある状態の方がいますが、野菜や肉にしっかり味を染み込ませるには煮汁がほとんどなくなるまで煮詰める方が美味しくなります。また、煮物はいったん冷めて、また、火を入れて食べる翌日の方が、味がしみ込み、よりおいしく食べられます。野菜を潰さない肉じゃがは冷凍して解凍して食べても美味しくないので、冷蔵にして1週間以内に食べるようにします。

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