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家庭料理の基本 №5 出汁は昆布と鰹節

2014-11-23 08.31.38

出汁の素を使う人は多いですが、出汁の素には、自分で出汁を作ったときには入らないたくさんの添加物が入っています。出汁は自分で作ってタッパに入れて冷凍しておくと便利です。煮物、味噌汁、お吸い物、出汁巻き卵、炒め物、和風パスタ、カレー、いろいろな料理に使えます。冷奴に出汁醤油のあんかけ(水溶き片栗粉を加えて過熱します)を作って冷奴にかけて出せばチョッと驚かれます。

 

出汁の取り方は料亭ではないので、仕事をしている僕には時間をかけている暇がありません。お鍋に水を入れて、昆布をハサミでお鍋サイズに2枚切って入れます。そのまま、火を入れて沸騰したら火を止めて、少し水を足してから鰹節をたっぷり入れます。そのまま鰹節が沈んでいけば1番出汁の完成ですので、これを容器に入れます。更に、鍋に水を入れて鰹節を一握り加えて沸騰させます。沸騰したら火を止めてしばらくして二番出汁の完成です。

 

一番出汁は、すまし汁やあんかけなどの澄んだ汁に、二番だしは味噌汁や煮物など味を濃いめに仕上げる時に使いますが、余っていればどちらに使っても問題ありません。出汁を取るのに使った昆布や鰹節は、そのまま捨ててもよいですし、昆布や鰹節を細かく切り刻んで、砂糖、みりん、醤油、料理酒を1対1対1で合わせてフライパンに入れて炒めると美味しい佃煮ふりかけができます。ご飯やおにぎりに使えます。

 

出汁はとても健康に良い食べ物ですし、出汁から作った味噌汁は、何とも言えない風味があります。出汁の素で作った味噌汁とは明らかに美味しさが違います。味噌もそんなに多く入れる必要がなく、素材の味が活かされてきます。一番出汁に醤油、料理酒を1対1、塩ひとつまみ、でお吸い物やすまし汁になります。魚の頭のえらやうろこを取ったものを塩焼きして入れると、お魚の出汁も加わりとっても美味しいです。

 

いりこ出汁なども、美味しい出汁が取れますし、煮沸した煮汁からも美味しい出汁が取れます。カニの殻などを煮沸した煮汁で、おじや=雑煮(ぞうに)を作れば、最高の一品となります。疲れたときには、しょうがを擦ってめんつゆや味噌汁やお鍋に料理に入れると身体が温まりますし、とっても美味しくいただけます。野菜の炒め物にも出汁を加えて、お味噌を少し足してあげると風味が増します。

 

日本のだしはすぐに取れますが、西洋のだしの取り方は、生野菜や生肉を、時間をかけて数時間じっくり、ゆっくり煮込んでいきます。日本では、カツオや昆布、いりこなど乾燥させたりいぶしたりしてだしを取るまでの行程に時間をかけています。生の昆布などはとても食べられたものではありません。結局、生の状態からだしを取るまでの時間は同じでしょうから文化の違いです。

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