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食事はどうして大切なの?

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最近5年間、医療の分野で一番注目されているのは、腸内フローラ(腸内に住む100兆以上の細菌の総称)。人体に入ってきた人体に害のある細菌は抗体によって破壊されるが、人体に必要な細菌は抗体が保護して腸内に蓄えていく。この腸内フローラが、人間の老化防止、癌の予防、うつ病の防止、糖尿病の防止、肥満の防止など人の健康に大きく関わってきていることがわかってきた。

 

食事などから体内に入ってくる細菌の中で、人体に貢献できる細菌だけを抗体が選んで腸内に蓄える。腸内に蓄えられた細菌は、人体に入ってきた腸内の食物繊維を食べながら、いろいろな物質を出して、その人の心身を健康に保っていることがわかってきた。うんちの三分の一、毎日のうんちの約12㎏が腸内細菌の増殖分となっていることもわかってきた。

 

この腸内細菌のバランスが崩れてくることで、いろいろな病気を引き起こす。どの種類の腸内細菌が減少すれば、どんな病気になるのかもわかってきている。細菌をバランスよく体内に蓄えるためには、細菌の餌をキチンと与えなければならない。細菌の餌は食物繊維、加工食品や投薬ではこれが少ないので腸内フローラが減少し病気の原因になっている。

 

ハンバーガー、パスタ、ラーメン、うどん、菓子パン、ケーキ、ドーナッツ、お菓子、ごはん、肉類、乳製品、ジュースなど、多くの人が大好きな食べ物には、食物繊維はほとんど入っていない。食べ続けると、腸内細菌は餌がないのでドンドン減少していく。人の身体に必要な成分がなくなっていくので、いろいろな病気を引き起こす。もちろん、老化も早まることが最近の研究で分かっている。

 

食物繊維が多いのは新鮮野菜、果物、納豆、干しシイタケ、ごぼう、ひじき、味噌など、昔からの食事そのもの。しっかり食物繊維を食べれば、腸内細菌が増えて健康で若々しくなり性格まで変わる。欧米では、糖尿病の方に健康な人の便を薄めて、直接腸内に入れることで病気が良くなったという症例も発表されている。それほど腸内細菌が人体に影響を与えている。

 

医療がやっと食生活と健康や病気についての関係性を科学的に究明しはじめた。肌の艶のコラーゲンを増やすのも、癌の原因となる老化細胞の抑制も、脳細胞を駆け巡る神経細胞に影響しているうつ病の治療も、インシュリンをコントロールする糖尿病の治療にも、腸内細菌が影響していることがわかっている。肥満の解消にもうつ病や糖尿病治療にも食物繊維を食べることは大切。

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