医食同源(いしょくどうげん)
医食同源とは、日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防し、治療しようとする日本人医師が考えた造語。僕が大好きなNHKの料理番組『きょうの料理』で初めて発表された。健康長寿と食事は切っても切れない関係で、健康な身体であってこそ健康な心も保てる。
欧米の食事が日本に入ってきたのは戦後になってから。貧しい日本の食生活で、もっとも必要とされた栄養価の高い食事が紹介され、瞬く間に広がっていった。加工食品も新たに開発され、常温で放置しても腐らない食品が広がっていった。甘みも砂糖ではなく化学甘味料になり、腐らないように防腐剤も開発された。
いつの間にか、僕たちは加工食品やファストフードに慣らされ、農薬を大量に使用した虫食いのない野菜を安全だと信じて食べるようになった。魚は加工され冷凍されていたパックに入っている魚しか買わなくなった。ハムやソーセージは添加物だらけの美味しいものが安くて人気になっていった。
こうした時代になると、先進諸国ではアレルギー、精神病、生活習慣病、肥満、癌、などが流行だし、食事を見直すのではなく医師は薬によって治療する方法を選ぶようになった。患者は、薬さえ飲んでいれば暴飲暴食や偏食は許されると勘違いしている。病気の万延は農薬や食品添加物にもあるし、医師が処方している薬も影響している。
食事を根本から見直すことは大切だと昔から云われているのに、食生活はそのままで、好きなものを好きな時に好きなだけ食べ、薬を飲んでいれば大丈夫だと勘違いしている。野菜を買うときも、色や形にこだわり、虫がいようものなら誰も買わないが、虫が食えない農薬だらけの野菜を食べる方が身体に悪いとは思っていない。