不動産を所有することで財産ができ、まさかの時に売却益で資金ができると考えている人は多いが、それは間違っている。売るに売れずに困っている人は全国にいる。駅近で更地にしても過疎が進んで売れない土地もある。

 

白浜でもっとも有名な白良浜に接しているリゾートマンションも長年売れ残っているし、別荘も売れていない。投資用のワンルームマンションも築年数が古ければ全く売れない。まさかの時に売却できると思うのは間違い。

 

相続対策に投資用マンションを購入、最初の数年は入居者がいて利益も出ていたが、その後は周辺に同じような投資用マンションが建ち、家賃を安くしないと入居者がいなくなり、儲からなくなった。

 

売却しようとすると、不動産屋の方からさらに投資用マンションを購入すればリスク回避になると言われて2棟購入した。数年は入居者もいて儲かったが、これもまた近隣に投資用マンションが建ち儲からなくなった。

 

今度こそ売却だと決めたが売れなくてかなり値引きして売ったがために多額の売却損を出してしまったという経営者もいる。不動産は、十数年後のことがわからないので良いことばかり思い浮かべて購入してしまう。

 

不動産の購入は立地で決める。いくら高額でもすぐに売れる人気の土地なら購入してもよいが、20年後、過疎が進むような土地なら賃貸で済ます方がよい。不動産は、家庭を持てば広くなり、ひとりになれば狭くても事足りる。

 

子供がいるときは広い部屋、多くの部屋が欲しくて３LDKの不動産を購入しても、ひとりになれば１LDKでも暮らしていける。暮らしが変われば不動産も変わる。大きな戸建てに一人暮らしの高齢者はこの辺にも多くいる。