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街が消えていく

 

アメリカをグレイハウンドバスに乗って一人旅しているときに、中西部などでゴーストタウンに出くわすことがある。まるで映画の世界のような光景に驚いたことがあるが、日本も同じようになっている。僕の生まれ故郷の和歌山県有田郡湯浅町はかつてとても賑わっていたが、今では空き家や空き地が多く街は閑散としている。

 

かつて街に住む理由は、醤油や林業、柑橘業や船での輸送基地など多くの産業を抱えていたが、今ではそうした産業が衰退して働く人や若者は都会に出ていくようになった。しかも、南海地震で津波が街をほとんど破壊すると予想されている。1990年バブルの頃は1坪60万円もしたので人は近隣の街に移り住むようになった。僕もその一人だ。

 

その街に住む理由がなくなれば街は衰退する。かつての賑わいの街は観光で人々が訪れるぐらいで、お買い物をするためにやってくる近隣の人々はほとんどいない。この先、10年もすればかなりの人口減で街のインフラすら維持するのが困難になりそうだ。こうした街は湯浅町のような小さな町だけでなく都市部にも見かけるようになった。

 

たまに湯浅町を散策して、子供の頃の街を思い出しているが、友達の家もなくなり、その友も亡くなっているか都会で暮らしている。昭和の賑わいを知っているだけにたった半世紀でこれほどまでに街が廃れていくのかと驚く。かつて1学年6クラスあった小学校は、1学年1クラスになった。閑散としているわけだ。

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