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日本は戦えば勝つ、神の国

 

明治維新後の1894年、日本は朝鮮半島の支配権をめぐって清国(今の中国)と戦争をしている。欧米列強は清国を眠れる獅子と言って、とても日本がかなう相手ではないと思っていた。しかし、日清戦争は日本の勝利。しかも、戦後賠償金で予想もしない大金を手にして、戦争は儲かることを知った。

 

その後1904年の日露戦争でも、朝鮮と満州の利権を争って欧米列強の大国ロシアを敵にして日本は戦争する。しかし。ロシア革命によって戦争どころではなくなり、日本はロシアに勝利する。賠償金は想定よりも少なく、日本はもっと戦争すれば大金を手にするのではないかと思うようになる。

 

1914年には、日英同盟に基づき第1次世界大戦に参戦。中国のドイツ借地権(現在の青島市)を獲得する。10年ごとに戦争をして負け知らず。しかも、戦う相手は、どれもこれも勝てる相手ではないと思われていた国。これに気を良くした日本は、戦争すれば経済も上向き生活が良くなると信じるようになる。

 

1937年、中華民国と満州支配と中国へ権益拡大を狙ったが、日中戦争は長期化する。欧米列強が中華民国を支援したからで、アメリカなどから経済制裁を受けるようになる。これによって、資源のない日本は欧米に逆らって繁栄できないことを知るが、資源獲得のために東南アジア進出をもくろむようになる。

 

戦争には大義名分が必要で、そのため「欧米列強の植民地支配から解放する」というメッセージをたてる。しかし、欧米列強の代わりに日本が統治するようになり、東南アジアから反感をかうようになる。支配した土地の民衆の支持を得られない国策が裏目になり、日本は徐々に敗戦へと向かうようになる。

 

1941年から始まった第2次世界大戦で、日本は初めての敗戦をむかえる。不敗神話が崩れた瞬間でもある。1940年、すでに日中戦争によって国費を使いすぎた日本は戦争継続が難しい経済状態にあった。これまでの犠牲を無駄にしてでもアメリカとの戦争を回避すべきだった。

 

 

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