このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

街歩きの楽しさ

 

僕は朝夕1時間程度の散歩をしている。朝は近くの河川敷に沿って歩き、夜は灯りがともる遊歩道を歩く。休みの日は山登りをすることもあるが、街歩きも好きでいろいろな街を歩いている。

 

昭和の時代には栄えた商店街も住宅街も寂れて空き地になっていたり、シャッター街になっていたり、静かになってしまった街を散策していると、子供の頃、友達と遊びまわっていた賑わいがよみがえってくる。

 

誰もが貧乏で、お互いに助け合って生きていかねばならなかった時代、苦しい生活の中でも皆が未来に夢と希望を抱いて笑顔で暮らしていた思い出がよみがえってくる。あれから70年、快適な暮らしを手にしたが寂しさもある。

 

僕の家は特に貧しかったので洋服はつぎはぎだらけ。肉など食べる余裕もなく、毎日、おかゆと漬物だった。大人が必死になって働いているのに、少年の僕は毎日外で友達と遊んでいた。うれしくて仕方がない日々だった。

 

細い路地を走り回っていたころの思い出、5円玉ひとつ持って駄菓子屋に行き、何を買おうかと迷っていた自分、本屋で立ち読みをしていると、本屋の親父さんにはたきで追い出された思い出、食べるには高価すぎたケーキ屋で眺めていただけの自分…

 

« »