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憎しみや反発は破壊をもたらす

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宗教は、生きている人たちが生かされていることへの感謝の気持ちや死者への畏敬の念から発生してきている。収穫をもたらす太陽や月、多くの人を幸せに導いてくださる人への感謝、死んだ者への埋葬を行ってくださる人、病気や災害が起こらないように祈ってくださる人への感謝など…。

 

日本では、毎日のように食べるお魚、洪水被害から守ってくれる堤防なども神様として祭られている。こうした感謝の気持ちを大切にしているので、自分が信じている宗教を否定されると強い反発が生まれる。宗教そのものではなく、自分たちや自分たちの祖先が大切にしてきたお墓まで否定されたような気持ちになる。

 

太陽を神として敬う信仰は、多くの恵みをもたらしてくれるのが太陽のおかげだと信じているから。キリストやムハンマド、釈迦や地蔵を信じているのは、多くの人々の苦しみを救ってくださるから。明らかに人々を不幸におとしめる宗教を除いて、お互いに信じているモノを否定されれば、強い反発が生まれる。

 

それぞれの土地で人々が生み出した宗教は、人々の心の中で生きている。それによって祖先が祀られて、祈っているのなら、それをお互いに認め合う必要がある。太陽は神ではないと思っている人は多いが、多くの恵みをもたらしている。その感謝の気持ちを神として敬っているのならそれも受け入れてあげることだろう。

 

宗教指導者が信者の幸せを願っているのであれば、対立や争いを望み、信者に銃や剣を持って戦うことを説くのではなく、あくまでも話し合いによって対立を避け、融和するように指導するべきだろう。生きている人々を救い、死者を弔い、災害によって打ちのめされた人々の苦しみを救うのが宗教指導者の務めだと思う。

 

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