備えあれば憂いなし
50代夫婦共働きで月の収入は70万円近いが貯金はまったくない家庭が増えている。夫婦合算での年収は1000万円を超えるのに貯金がないのは、子供の教育費をケチらない、職場仲間との付き合いを欠かさない、隣近所のお付き合いを重視しているなど、交際費の出費や教育費を惜しまないから。
チョッと無理して購入したマンションのローンは65歳になっても残債が2000万円近くあり、お隣さんが外車なので、それに合わせて外車を購入。有名進学塾に通わせているご近所が多いので、お子様は幼児教育から進学塾。スマートフォンは各自が持っているので月に5万円近い支払いがある。
高級レストランでの食事やゴルフに高級リゾートホテルでの家族旅行など、お隣さんに引けを取らない生活を維持しているので出費はかさむ。ご両親やご家族が病気になり治療費など思わぬ出費があることはまったく考慮していない。70代になれば介護も必要になるが、介護施設は月に30万円もかかる。
老後のことを考えると貯金は欠かせないが、まったく貯金がない高収入世帯が増えている。自分に介護が必要になり施設に入ると、毎月の年金が15万円では足りないので、毎月15万円ほど自己負担が発生する。1年で180万円、5年で900万円にもなる。夫婦で老後を安心して暮らすには3000万円の貯金が必要にもなる。
現金を蓄えるという重要性を理解せず、現金が少しでも貯まれば使うことを考えてしまう。不動産などは資産と思い込んでいるが、売ればローンの残債が残ることが多い。僕は、不動産購入や高級外車の購入、外食など無駄な出費を控えて銀行に預金するようにしている。質素な生活も楽しいものだ。