最悪を想定して生きる
僕たちがいつも想定することは良い方向ばかり。がん検診を受ければ、癌ではないことを祈っているし、癌だと言われれば地獄に落とされたように狼狽する。でも、いつも最悪を想定していれば、癌だと言われても何をするべきか冷静に受け止めて行動することができる。
投資をすれば儲かると信じ、恋をすれば成就すると思い込み、レストランに行けば美味しい料理が出ると思っている。その思い込みと違う結果が起これば、感情が抑えきれなくなり、冷静さを失くしてついつい爆発させてしまう。
僕は、できるだけ冷静さを保つために最悪を想定してみることにしている。最悪の接客に接しても、怒ることなく「そうですか」と言えるし、最悪の事故に合っても、「ケガをしなくてよかった」と思える。損をすることがあっても、それで済んで良かったと思える。
冷静さを失くし、狼狽して感情的になれば他人に良い印象を与えることはできない。狼狽している人をなだめることがあっても信じてはくれない。ゴリ押ししたところで良いことはほとんどない。最後にバカを見るのは自分自身なのだ。
冷静さを保つには、最善より最悪を想定する方が良い。最善を想定していれば、想定外の事態が起こったとき、狼狽して感情的になりがち。しかし、最悪を想定してれば、想定外の事が起こってもこれで済んだのかと安堵できる。


