たくさん失敗するのが楽しい
おとなは子供にアドバイスするとき、無難な方を選ぶ。お笑いタレントになりたい、プロ野球の選手になりたいなどと言えば、会社勤めをしてまじめに働く方が無難だと言うだろう。会社で苛められても、我慢して働くのが社会人ってもんだと言うだろう。
でも、無難な生き方を選んできた大人を観て、それに従いたいと思えるだろうか?おじさんやおばさん、チョッとくたびれていない?人生に疲れた顔をしているよ?それが無難に生きてきた顔なの?偉そうにしても先が見えているんじゃないの?
僕は公務員の父親から、まじめに働けと言われてきたが、父親のまじめに働くとは会社勤めに励みなさいということだった。僕はまじめに魚の行商をしていたが、父にはそれは不真面目な生き方に映っていたようだ。だが、僕は会社勤めで借金返済はできなかった。
結局、71歳になる今日まで会社勤めは大学を卒業した初年度だけだった。それ以降は起業して自分の稼ぎで生きてきた。魚を売り歩き、下着を売り歩き、洋服を売り歩き、洋服を作って売り歩き、トラックの運転手になり、化粧品店をやり、学習塾をやり今に至る。
父親にすればダメ息子だったが、僕自身は紆余曲折がある生き方が身にあっていた。バカにされたり、嫌がらせをされたり、騙されたりの人生だったが面白かった。真面目の基準が父とは違っているが、僕はまじめに仕事に取り組んで生きてきた。
頑張っているのに成果が出ない若者を見ると、それでいいからもう少し頑張れば良いとアドバイスしている。否定されてもバカにされても、自分らしく努力していれば、いつか花が咲くから自分を信じて生きていれば良いと話している。