誰のおかげで生きていけると思っているのだ!
昔、父親が僕や母に言っていた。郵便局で働いている父は、大酒飲みで毎晩酔って帰ってきては怒鳴り散らしていた。働く人は、自分の給与が家族の生活費に消えていくので、こうした感情を持っている。
しかし、稼いできた人もいれば、身の回りの世話をする人もいての家族で、どちらが偉いかなんてことは比べようもない。お互いに助け合って生きている以上、お互いに尊敬しあって怒鳴ることは慎むべき。
子供は扶養の義務があり、子供の生活費などを負担するのは子供の権利。遊んでいても、子供にはしっかり食事を与え、人間的な暮らしを保障するのが親としての義務。それを恩着せがましく言うのは慎むべき。
愛する人や大好きなタレントのため、お金を出し惜しまない人が、家族には拒絶反応を起こすのは、家族が自分の期待に応えていないと思っているから。しかし、家族も稼いできた人に同じ思いをしていることに気づいていない。
自分の期待に応えられるほど、他人は行動していない。それぞれに自分のことを大切に生きていたいと思っている。それを無理やり自分の期待通りに生きろという方が無理というもの。相手の立場を尊重して笑顔で受け入れる度量が必要。