見た目が9割、うわさが1割
人の印象は見た目がほとんどで、中身はわからない。うわさ話もその人を強く印象付ける。ボロボロの服を着て、あの人はダメになったらしいなどのうわさ話を聞いていれば、その人の印象はそれで決まったようなものだ。
小さな町で魚を売り歩いていれば、自然と着る服も魚をさばいても汚れても平気な服装になる。見かけた人は何て粗末な服を着ているのだろうと思う。銀行の融資課の窓口で何時間も待たされていればお金に困っているとわかる。
どんなに惨めな生活をしていても、その人の中身はわからない。貧乏生活で心まで惨めになってしまう人もいれば、これでくじけてなるものかと思っている人もいる。バカにしていた人を見返すようなことをする人もいる。
ただ、立派になっても蔑まれたことは忘れない。バカにしていた人のことを忘れるはずがない。傷ついた心はそのままだ。当時の人に出会っても、笑顔で対応するが、会いたくないのが本音。そんな体験から、どんなに惨めな人に出会っても対等に対応するようにしている。
人はどんなに化けるかわからない。今が金持ちでも、数年後は破産しているかもしれない。尊敬を集めている人が、悪事に身を染めているかもしれない。見た目やうわさ話で人を判断するのは危険だと思う。