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嗚呼、敬老の日

 

老人になって喜んでいる人はよほどの変わり者。年など取りたくないのが本音。足腰は弱くなり、身体は昔のように動かない。立ち上がるのも一苦労。食欲も昔ほどなく、あっさりしたものを食べている。焼き肉は胃がもたれてしまう。

 

読書をするにも老眼で文字が見えにくい。親しい人に会っても顔がわからないので挨拶もできない。健康診断でも良い結果が得られず、お薬で何とか健康を維持する日々。若い人の話はチンプンカンプンで、歌手や俳優もまったくわからない。

 

お買い物に行ってもセルフレジの打ち方や支払いの仕方、ポイントの貯め方も知らない。セルフレジのある所を避けているが、徐々にセルフレジが増えて困る。病院に行けば、待合室で待っている間、腰痛なので座っていられない。

 

同級生に会えば病気の話や昔の話しかできない。街を歩いても昔の景色の思い出ばかりで今の景色と比べてしまう。お金もなければ連れ合いもいないので、インスタント食品や菓子パンで食事を済ませてしまう。

 

嗚呼、年なんて取るもんでないと思うが、家族は祝ってくれる。苦笑いをしながら「ありがとう」と応える敬老の日。若い頃、がむしゃらに働き、仲間と未来を語り合った日々が懐かしい。老いた自分の確認日が敬老の日。

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