今ある幸せに気付かない
高級レストランで、おひとり様数万円のディナーより、塩を手に付けてにぎったおにぎりの方がうまいと思うのは僕だけではない。贅沢が好きな時もあるが、贅沢自慢していてもやはり何の変哲もないおにぎりの方がうまいと思う。
贅沢は自慢できるが、おにぎりは誰でもにぎれるので自慢にはならない。しかし、自慢できなくてもうまい。何気ない日常には、こうした自慢できなくても誇れるものがたくさんあるのではないだろうか。僕たちは、それを見逃している。
高級車に乗ってドライブしていれば自慢できるが、それで配達などはできないし、仕事の足として利用することもない。しかし、ポンコツの軽自動車はうるさい音を出すが、配達もしてくれるし通勤や仕事に利用することもできる。しかし、自慢し感謝することはない。
憧れるモノや人を手にするより、今あるモノや人の方がはるかに利用価値があり、自分にとって有益なのに、それに気づかず感謝することもない。しかし、失くしてみればかけがいのないモノや人だったとわかり後悔する。