後悔(こうかい)先に立たず
暴飲暴食が大好きでお酒がない人生など考えられないと豪語していた父だが、癌になると途端に反省して肉食ばかりの食生活から野菜を食べ始めお酒を慎むようになったが、時すでに遅しで亡くなった。人付き合いが良くて毎日のように飲み歩いていたが、その仲間も同じように病気で亡くなっていった。
人は身体を壊して、身体の変調に苦しみ反省するが、健康な時は自重するなどということはなく、好きな仲間と好きな時に好きなものを食べ談笑して人生を謳歌している。自分たちは身体を壊すなんて恐れていないか無視している。それが原因で少しずつ身体をむしばんでいることなど微塵も心配していない。
しかし、一旦身体を壊して入院すると途端に臆病になり死にたくないと大慌てして医師にすがりつき家族に当たり散らしている。健康な時に身体をいたわり健康を維持するように運動や食生活に気を使うべきだったが、なかなかそうしたことはできないのが人間。予防は大の苦手なのだ。
68歳の僕は父親を見て予防に努めるようにした。10年前75㎏だった体重を60㎏に減量し体脂肪率を16%に落とし、肉食中心から野菜中心の食生活に変えた。週末サーフィンしか運動していなかったのを毎朝夕合計10㎞のウオーキングを続けるようにした。おかげで健康を維持して医師からとても不思議がられている。