気が付かないモラルハラスメント
言葉や態度等によって、道徳に反すると相手を威圧していく精神的な暴力や嫌がらせをモラルハラスメントと言います。例えば、「お仕事が終われば、整理整頓をしてから帰宅してください。」という言い方は道徳的ですが、こうした言葉を嫌がらせで使うこともできます。相手が如何にも整理整頓で来ていないかのように、毎日隅々までチェックして、あら捜しをしていれば、それは立派な嫌がらせです。
家庭においても、「お風呂に入りなさい。」「朝御飯は、いつも6時半に出してください。」「家を出るときに、ゴミも一緒に出しておいてください。」といった言い方も、使い方では、立派な嫌がらせになります。こうした嫌がらせは、嫌がらせをしている本人がまったく気が付いていない場合が多く、多くの場合、相手に対して注意しているとしか感じていません。誰でも人を傷つけやすいですから、細心の注意が必要です。
相手に対する思いやりがなくなると自分勝手な判断基準で、相手を抑え込んでしまいます。相手に非があると指摘しがちですが、黙ってフォローして平然としていることができれば感謝され、人としての評価も高まります。信頼や尊敬は、こうしたフォローの精神から始まります。指摘できる弱点を見つけたら、何気なくフォローして気が付かないふりをしてあげることができれば、どんなにかお互いに幸せ。