人は見かけによらぬもの
僕は全国各地の講演会に講演者として呼ばれることがある。法人会や商工会、各種セミナーや学校などいろいろ。僕はたった一人でどこにでも行くし、自家用車で行くことがほとんど。サーファーの僕はサーフボードが室内に収まるホンダステップワゴンに乗っていたので、それで移動していた。
現地の講演会場に着くと、駐車場の人がここに車を停めないでください。業者の方は、裏手に回ってくださいと言われることが多く、そのたびに今日の講演会に出席するために来ましたと返事する。それでやっと、車を停めることができる。講演会が終わり、会場の皆さんが送り出しで駐車場にまで来てくださる。
そのとき、駐車場の隅っこに停めているホンダステップワゴンに乗ると、講演会の主催者が「先生、この車に乗っているのですか?」と怪訝そうに話しかけてくる。法人会の場合、多くの出席者は高級車ばかり。講演者の方の駐車スペースもあるのに、誘導員が思い込みで隅に誘導している。
そのことを謝罪してくださるが、そう勘違いされても仕方がないと僕は返事する。ビジネスの世界で成功していて、その体験談が聞ける。その講演者はきっと高級車でお付きの美人秘書がいるかもしれないなどと想像するだろう。でも、そんなことをする経営者は10年もたずに消えていくものだ。
ビジネスの世界で成功し、それを維持できるのは質素倹約で、柔軟な思考、物腰柔らかで、誰に対しても感謝を忘れない。贅沢せずにいつも笑顔で感謝しているからこそ、他人は心を許してくださるものだ。多くの我慢を心に秘めて笑顔でいるにはかなりの精神力が必要で、それができる人だけが伸び続けている。


