戦争ほど儲かる商売はない
戦争に関し、歴史は戦勝国の都合のよいように書かれており、ヒストリー(history)はHis storyの略であり、Hisとは勝った者という意味である。戦争に至る過程で、政治家はやむを得ない選択だったと国民に理解を求めるが、ビジネスの世界から戦争を見ると、これほど儲かる商売はない。
戦争商売人を死の商人というが、古今東西、戦争によって巨万の富を得た商人は後を絶たない。彼らは政治家と手を組んで戦争を正当化し、国民を戦場に送り出して大量の兵器や物資を消費してくれることを期待している。国家が軍隊を持てば、軍備をいつも最新に維持する必要がある。
そのために最新の兵器や物資を供給してくれる企業が必要になる。これが軍需産業であり、軍備拡張や増強のたびに儲かるようになるが、大量に消費するのは何といっても戦争。そこで、軍需産業は政治家に仮想敵国をいつも想定して軍備を増強することを提案し、指示してくれる政治家に献金を惜しまない。
国家間の問題で争えば、お互いに戦争を想定するようになり、最新の高額兵器を持つ必要に迫られる。第二次大戦後、世界最大の軍需産業を抱えるアメリカは共産主義国家の脅威を煽り、朝鮮半島やベトナムで戦争したし、大量破壊兵器があると信じ込ませて湾岸戦争を行った。そのたびに軍需産業は潤う。
第二次世界大戦後、アメリカは世界の平和を維持するために努力してきたというが、その動きに軍需産業や資源エネルギー産業の影響を感じるのは僕だけではない。