上下水道を造る
都市を造り人々が多く暮らせるようにするには、上下水道が欠かせない。水がなければ生きていけない。そこで、都市に必要な水を河川や池から引いてくるのだが、この勾配は竹などを使って計測でき古代から現代に至るまでほぼ200分の1の傾斜に統一している。
200m進めば1m下がっている傾斜だと水の勢いは毎秒1.3m。もっとも水の勢いが強ければもっとゆるい傾斜にしても良い。例えば、2000分の1でも水は低い方に流れていく。また、水の不純物を取り除くために100m程度ごとに一度貯めて泥や砂などを沈殿させる。
上下水道は地下に埋めることで泥や砂などが混じることを避け、乾燥も防ぐことができた。取水口は石や小石、灰などを組み合わせてゴミが入らないようにする。また、砂や灰を通すことでろ過してきれいな水にして流すようにする。
かなりきれいな水が供給されるようになるが、飲み水としては一度沸かしてから利用する。日本では飲み水や調理用の水→食材や食器の洗うための水→桶にためて沈殿物はコイなどのエサ→洗濯水→糞尿などの流し水 などと何度も桶にためて再利用していた。
古代の下水は垂れ流しで、糞尿などを河川にそのまま流していた。そのため、浄化されなくなると河川の汚染はひどいものになる。日本では、糞尿は売り買いされて肥料として利用していたので、そこまで河川は汚染されなかった。
土木工事や都市計画は人が多く住むには欠かせない。古代の人は、現代人よりも早く下水施設を作っていたし、暮らしやすい都市計画を最初から行っていた。ごみ処理でも使い切ってから燃やしていたので、ゴミの量は多くなかった。