独裁者の末路
独裁政治は、一個人、少数者または一党派が絶対的な政治権力を独占して握る政治体制で、そのトップに君臨するのが独裁者。独裁者は自分の指導のみが正しくて、誰もがそれに従うことを求める。反抗すれば国家反逆罪で投獄される。うまくいっているときは民衆の絶大な支持を集めるが、逆回転しだすと保身のために何をするかわからない。
一党独裁政権では、独裁者は自分の指導で国が栄えているのだからと贅沢三昧におちいりやすい。それも途方もなく贅沢で民衆の反感を買ってしまう。独裁政権では汚職がはびこりやすく、民衆は貧困にあえぎ革命を起こして政府を転覆して独裁者を追放または殺して民主主義を確立している。
20世紀最初の独裁者は、イタリアのムッソリーニで、彼はチャーチル、ヒットラーなど多くの政治家に多大の影響を与えている。彼は国内小麦の生産を1.5倍にして民衆の支持を得たが、第二次世界大戦ではドイツと同盟して失脚し銃殺されている。イタリアは第二次世界大戦初期ではドイツと共に戦っているが後期では連合国について戦っている。
ヒットラーは、ドイツの独裁者でドイツ民族が世界で一番優秀で自分たちが世界をリードしなければならないが、そのためにドイツの富を奪っているユダヤ人を追放しなければならないと訴えて民衆の支持を得ている。ユダヤ人の大量虐殺や領土拡大にこだわり欧米諸国を敵にして最後は自殺している。
スターリンは、ソビエト連邦でレーニン死後の後継者争いでライバルにあらぬ罪をきせて銃殺にしている。個人崇拝を好み、自分の指導に従えば民は豊かになると訴えて、ウクライナで小麦の生産を大規模に行い、初期は大収穫になり成功したかに見えたがその後、農地の荒廃によりウクライナの農民を餓死させている。
独裁者に共通しているのは、いつも正しい指導ができるはずもなく、間違えば多大の損害や被害をもたらす。それを隠すためにデマや取り締まり、情報統制など政府に歯向かう人を徹底的に痛めつけることだろう。スターリンは数千万人もの虐殺を行っていると言われている。